第3弾「GREEN SEED ドローン飛行体験」空撮を担当しました。

大阪梅田ツインタワーズ・ノース1階コンコースで開催中の夏の天井装飾「GREEN SEED」。MOVIEの第3弾「GREEN SEED ドローン飛行体験」編が公開されました。空撮はすべて弊社が担当しました。いい感じに編集していただいて感謝です。

マイクロドローンとDJI MAVIC3を使用しています。

https://umedayuen.com/

夏の撮影対策

夏の屋外撮影ではさまざまな対策が必要です。とくに空撮の場合はドローンの安全のためにも重要になってきます。

〈暑さ対策〉
目視、目視外飛行とも炎天下で操縦せざるを得ない場合が多いうえ、人家の少ない山間部での飛行も多くなります。まずは操縦者、補助者の人体の安全から。一般的な熱中症対策はもちろん、飛行していないときに暑さををしのげる待機場所を確保しておきましょう。クルマや軒下、木陰など。最近ではウェアラブルの扇風機がありますのでこれを利用するのも良いでしょう。ただしFPVなどでのノイズには注意が必要です。したたる汗を拭うタオルも忘れず。ドローンもバッテリーやモーターが高熱になると危険です。できるだけ涼しい場所で管理しましょう。

〈虫・ヘビ対策〉
これも侮ると大変です。汗をかきながらじっとしているとすぐに蚊が飛んできます。草むら、山間部ではアブ、ハチその他いろいろ。気が散るだけでなく、スズメバチに襲われると生命の危機ですし、操縦者を失ったドローンがどうなるか。対策としてまずは肌をできるだけ露出しないこと。次に虫が少ない開けた場所を探すこと。虫除けスプレーと虫刺されの薬は必ず持参。山の木陰ではヒルが落ちてくることありますし、意外と厄介なダニもいます。池や川、山にはヘビ・マムシもいます。足元はトレッキングシューズ、長靴が必要です。

〈その他〉
目視飛行の場合はサングラスが欠かせません。スマホなど輝度の低いモニターの場合はフードなどで陰を作るようにしましょう。またゲリラ豪雨など、突然の雨や雷にも要注意。人家や車両から遠く離れる場合は軽装備になりがちなので、補助者を増やすなど事前の準備が重要です。スマホも十分に充電しておきましょう(緊急連絡用)。まれに山奥の谷間などは電波の届かないエリアもありますので、その場合は細心の注意と対策が必要です。

〈まとめ〉
夏の屋外撮影は外的な影響が大きく、体力も激しく消耗します。事前に現場を想定した装備、服装で望みましょう。

では、ご安全に。

MAVIC3 CINEは是か否か 〜半年使って〜

DJI MAVIC3 CINEを2021年11月の発売直後に購入して、半年使ってみてのレビューです。企画、空撮、地上カメラ、編集を担当する側として、結論から言うと、非常に満足しています。

とは言え、あなたが何を必要としているかで評価は変わります。私の場合は、はじめに初代Mavic Proを購入し、Mavic mini、Mavic Air2s、そしてMAVIC3 CINEへ。ワンオペでの空撮業務にはMAVICシリーズがちょうど良かったことがまず大きな要因です。

Air2sは噂されていたMAVIC3を待ちきれず購入しました。これはこれでよりコンパクトながら性能は優れており、一般的な空撮なら十分こなせるスペックでした。ただ空撮を始めてからすぐに地上カメラの必要性を強く感じ、ハイスペックなフルサイズ動画機とレンズなどを短期間に揃えて「ある程度」のレベルは習得したつもりの私にしても、Air2sの映像はどうしても見劣りします。いくら4Kであっても、1インチセンサーであってもです(もちろん初代Mavic Proにくらべれば格段に良くなったのですが)。端的に言えばAir2sは個別の性能は素晴らしい性能を持ち合わせているものの、同時使用ができないのです。スペックほど能力が発揮できません。またF値(絞り)が変更できないのも、現場での運用では不便でした。

そんなモヤモヤした中で発売された待望のMAVIC3、そしてMAVIC3 CINE。センサーはさらに大きくなりそしてCINEに至ってはApple ProResコーデックでの録画が可能。カメラはHasselblad!(といっても今はDJI傘下ですが)。驚くべき進化と、驚くべき高価格(Premiumコンボで583,000円)。もはやコンシューマー機とは言えないものになりました。

私はドローンを仕事で使うため、素直にCINEを選びました。ProResを使うかどうかではなく「使えるかどうか」が重要だったのです。ただしデータサイズは超ヘビー級(マルチストリーム編集が可能とはいえ)です。また当時、スマートコントローラーが欲しかったのですが、品薄でした(後継が発売される噂もありずっと買い控えていました)。撮影現場でiPhoneやiPadでは非常に不便です(まず輝度が足りないし、飛行中に電話やメッセージが来ると集中できない、そして何よりプロっぽくないw)。MAVIC3に合わせてDJI RC Proも発売されました。これ最高です。コンボには当然入ってます。
またそれまでのMAVIC(に限らず)バッテリーはコンボだけでは足りず、さらに2〜3本は買い足していました。しかしMAVIC3はコンボの3本でほぼ対応可能。そこそこのポータブル電源があれば1日回せます。さらにHasselbladのNDフィルターも8枚ついていますし、CINEは1TBのSSDも積んでますし。

結論として、私の場合はコンボのセットがあればとくに買い足す必要がありませんでした。なので内容からすれば割安と感じています。単純比較はできませんが、Inspire2をフルで揃えるのとくらべて、という次元の話になりますが。

でもコンボでひとつだけ要らないモノもあります。それはキャリーバッグ(単品でなんと30,800円!)。これがとにかく使いにくい。。。仕事の現場であのバッグもちょっとイヤ。なので発売前のサードパーティ製ハードケースをすぐに予約しました(実際使いやすくてしっかりしてて、そして安い)。

DJIストアより

CINEがあるから仕事が入ってくるわけではありません。ドローンの資格があるから、というのも然り。私の場合はマイクロドローンや企画、編集、グラフィック、販促の合わせ技一本でどうにかやっています。映像だけなら何十年の熟練の方が、何千万もの機材でやっているプロ中のプロにかなうわけありません。もしそのレベルの話が来たら、そのプロに依頼するまでです。それでも100万円足らずでマネゴトができる時代ですし、それによって得た経験で依頼の仕方も変わっているはず。
ましてSNS全盛のなか、インスタントな映像もそれなりにニーズはあるのです。が、しかし、費用をもらう以上は一歩でも近づくように日々努力(と出費)は欠かせません。なにより体験すること、そして素晴らしい映像をまねてみること。究極は何で撮るかではなく、何をどう撮るか。事前の企画・ディレクションがとても大事なのです。trial and errorです。

あと20歳若かったらなと、ときどき思いますけどね。

DJI Mavic 3 CINEでの花火空撮

冬の花火を撮影しました。和歌山県橋本市にオープンした「まだ名もないキャンプ場」さんのクリスマスサプライズイベントです。打ち上がるのは3分間なので、ドローンの高度、花火との距離、カメラ設定も一発勝負でした。しかもMavic 3 CINEでの夜間初飛行なうえ、わずかに雨が降っていたため飛行寸前まで判断に悩みました(撮影を終えて帰還したらかなり濡れていたので凹みましたが)。それとProRes 422 HQを試したかったのですが、いきなりこの状況ではリスクがあったので通常の4K24fpsでの映像です。
花火の音はもちろん別録しています。雨を想定していなかったので雨音もひろってしまいましたが、編集で調整しました。