装置工場点検業務に参加しました

巨大な装置工場に入り、これまで点検できていなかった場所の点検業務に参加しました。今回は入構教習受講と撮影サポートが中心でしたが、今後はパイロットとして参加の見込みです。屋外のシビアな条件下でのマイクロドローン運用は、非常に緊張感がありました。安全第一で絶対に墜落させては行けないなか、飛行技術だけでなく現場での確実性、スピードが求められます。さまざまな状況を想定して、より精度の高いミッションがこなせるよう、日々訓練を続けます。

電機メーカー工場空撮業務

大手電機メーカーの工場空撮業務を担当しました。工場全景のほか、各部門ごとの建物、360度パノラマ撮影などMAVIC3を使用。撮影データ納品でしたが、360度パノラマについてはMAVIC3の機能を活用し、非常に精度の高いデータであることが分かりました。

MAVIC3 CINEは是か否か 〜半年使って〜

DJI MAVIC3 CINEを2021年11月の発売直後に購入して、半年使ってみてのレビューです。企画、空撮、地上カメラ、編集を担当する側として、結論から言うと、非常に満足しています。

とは言え、あなたが何を必要としているかで評価は変わります。私の場合は、はじめに初代Mavic Proを購入し、Mavic mini、Mavic Air2s、そしてMAVIC3 CINEへ。ワンオペでの空撮業務にはMAVICシリーズがちょうど良かったことがまず大きな要因です。

Air2sは噂されていたMAVIC3を待ちきれず購入しました。これはこれでよりコンパクトながら性能は優れており、一般的な空撮なら十分こなせるスペックでした。ただ空撮を始めてからすぐに地上カメラの必要性を強く感じ、ハイスペックなフルサイズ動画機とレンズなどを短期間に揃えて「ある程度」のレベルは習得したつもりの私にしても、Air2sの映像はどうしても見劣りします。いくら4Kであっても、1インチセンサーであってもです(もちろん初代Mavic Proにくらべれば格段に良くなったのですが)。端的に言えばAir2sは個別の性能は素晴らしい性能を持ち合わせているものの、同時使用ができないのです。スペックほど能力が発揮できません。またF値(絞り)が変更できないのも、現場での運用では不便でした。

そんなモヤモヤした中で発売された待望のMAVIC3、そしてMAVIC3 CINE。センサーはさらに大きくなりそしてCINEに至ってはApple ProResコーデックでの録画が可能。カメラはHasselblad!(といっても今はDJI傘下ですが)。驚くべき進化と、驚くべき高価格(Premiumコンボで583,000円)。もはやコンシューマー機とは言えないものになりました。

私はドローンを仕事で使うため、素直にCINEを選びました。ProResを使うかどうかではなく「使えるかどうか」が重要だったのです。ただしデータサイズは超ヘビー級(マルチストリーム編集が可能とはいえ)です。また当時、スマートコントローラーが欲しかったのですが、品薄でした(後継が発売される噂もありずっと買い控えていました)。撮影現場でiPhoneやiPadでは非常に不便です(まず輝度が足りないし、飛行中に電話やメッセージが来ると集中できない、そして何よりプロっぽくないw)。MAVIC3に合わせてDJI RC Proも発売されました。これ最高です。コンボには当然入ってます。
またそれまでのMAVIC(に限らず)バッテリーはコンボだけでは足りず、さらに2〜3本は買い足していました。しかしMAVIC3はコンボの3本でほぼ対応可能。そこそこのポータブル電源があれば1日回せます。さらにHasselbladのNDフィルターも8枚ついていますし、CINEは1TBのSSDも積んでますし。

結論として、私の場合はコンボのセットがあればとくに買い足す必要がありませんでした。なので内容からすれば割安と感じています。単純比較はできませんが、Inspire2をフルで揃えるのとくらべて、という次元の話になりますが。

でもコンボでひとつだけ要らないモノもあります。それはキャリーバッグ(単品でなんと30,800円!)。これがとにかく使いにくい。。。仕事の現場であのバッグもちょっとイヤ。なので発売前のサードパーティ製ハードケースをすぐに予約しました(実際使いやすくてしっかりしてて、そして安い)。

DJIストアより

CINEがあるから仕事が入ってくるわけではありません。ドローンの資格があるから、というのも然り。私の場合はマイクロドローンや企画、編集、グラフィック、販促の合わせ技一本でどうにかやっています。映像だけなら何十年の熟練の方が、何千万もの機材でやっているプロ中のプロにかなうわけありません。もしそのレベルの話が来たら、そのプロに依頼するまでです。それでも100万円足らずでマネゴトができる時代ですし、それによって得た経験で依頼の仕方も変わっているはず。
ましてSNS全盛のなか、インスタントな映像もそれなりにニーズはあるのです。が、しかし、費用をもらう以上は一歩でも近づくように日々努力(と出費)は欠かせません。なにより体験すること、そして素晴らしい映像をまねてみること。究極は何で撮るかではなく、何をどう撮るか。事前の企画・ディレクションがとても大事なのです。trial and errorです。

あと20歳若かったらなと、ときどき思いますけどね。

MAVIC3 CINE カラーコレクションテスト

MAVIC3 CINEのApple Proresで撮った映像のカラーコレクションをテストしました。DJI純正の’D-Log to Rec.709 LUT’のみの加工です。Adobe Premiere Proを使用しています。MAVIC3のいわゆる最高画質といえる状態で、ほぼノイズを感じません。朝焼けの西側の空なので、アンダーでコントラストも低いコンディションですが、細部まで解像があります。F2.8の解放、フィルタはND32をつけていましたが、もう少し絞ってND16か8ならもう少し良かったかも知れません。遠景なので大差は無いと思いますが。それよりLog撮影の場合はややオーバーで撮るべきでした。このあたりはカラグレでの手間が省けるかどうかです。フッテージ次第ではあるもののとりあえずこのLutをあてるのが良さそうです。ただしProres撮影はデータが重い。数十秒ならまだいいのですが、数分の編集となると100GBオーバーは覚悟しないといけません。
それだけ多くの情報が詰まっているということなのですが。
ちょっと今回はマニアックな内容になってしまいました。